COLUMN

コラム

飲食店

2024.02.01

飲食店の内装デザインで失敗しない為には!?業者選びから内装費用、施工事例まで紹介!

飲食店を開業する際、料理の質やサービスの良さはもちろんのこと、内装デザインがお店の顔となり、集客に直結する重要な要素です。美味しい料理を提供することは基本ですが、それを引き立てる魅力的な内装がなければ、お客様を惹きつけることは難しくなります。また、SNSの普及により、お店の内装が話題となり、集客につながるケースも少なくありません。しかし、内装デザインには多くの落とし穴があり、計画無く進めると予算オーバーやコンセプトのブレなど、失敗につながるリスクも伴います。

そこで本記事では、飲食店の内装デザインを成功させるためのポイントを、業者選びから内装費用、成功事例まで幅広く紹介します。内装業者の見極め方や、費用の相場、効果的なデザインのコツなど、飲食店開業やリニューアルを考える方にとって、必読の内容をお届けします。理想の飲食店を実現するために、内装デザインの計画段階から注意すべきポイントをしっかりと押さえましょう。

飲食店において内装デザインが欠かせない理由

飲食店を運営する上で、内装デザインの重要性は計り知れません。内装は単にお店の「見た目」を良くするだけでなく、集客や売上の向上、顧客満足度の向上、そして従業員のモチベーション向上にも直結します。ここでは、内装デザインが飲食店運営においてなぜこれほどまでに重要なのか、その理由を深掘りしていきます。

集客と売上UPにつながる

内装デザインは、お店の「顔」とも言える部分です。お店のコンセプトや特徴を表現し、外から見たときに「入ってみたい」と思わせる力があります。特に、SNSの普及により、お店の内装や雰囲気が拡散されやすい現代では、魅力的な内装は無料の宣伝効果を生み出し、新たな顧客を引きつけるきっかけにもなります。

さらに、一度店内に足を運んだ顧客が快適な空間で過ごすことができれば、リピーター化する可能性も高まります。つまり、内装は直接的にも間接的にも売上UPに寄与するのです。

顧客満足度の向上につながる

飲食店での体験は、味わう料理だけでなく、過ごす空間そのものにも大きく依存します。快適で落ち着く内装は、顧客が食事を楽しむ上での満足度を大きく左右します。例えば、照明の工夫一つをとっても、温かみのある明かりは顧客に安心感を与え、寛ぎの時間を提供します。

また、内装デザインによっては、特定のテーマやストーリーを感じさせることができ、顧客にとって忘れられない独特な体験を提供することも可能です。このように顧客満足度の向上は、結果的に口コミやSNSでの好評価につながり、新規顧客の獲得にも効果を発揮します。

従業員にも良い印象を与えられる

内装デザインの良し悪しは、外部の顧客だけでなく、店内で働く従業員にも大きな影響を与えます。魅力的で快適な環境は、従業員の働きがいやモチベーションの向上につながり、その結果、顧客サービスの質の向上にも繋がるのです。

従業員が誇りを持って働ける環境は、離職率の低下や優秀な人材の確保にも効果的です。内装デザインを通じて、従業員と顧客双方の満足度を高めることが、飲食店の持続的な成功には不可欠なのです。

飲食店の内装デザインで失敗しないポイント

飲食店の内装デザインは、ただ単に空間を美しく見せる以上の意味を持ちます。成功への鍵は、機能性と美学のバランスをいかに取るかにあります。ここでは、失敗しないための内装デザインのポイントを紹介します。これらのポイントを押さえることで、顧客にとっても従業員にとっても使いやすい、心地よい空間を創出することが可能になります。

店舗のコンセプトを決定する

飲食店の内装デザインを始める前に、最も重要なのは店舗のコンセプトを明確に決定することです。コンセプトは、店舗の「個性」を形作り、顧客が店舗を選ぶ基準となります。コンセプトには、料理のスタイル、狙う客層、価格帯、そして提供する体験など、店舗の全てが含まれます。

コンセプトが決まれば、内装デザインの方向性も自然と定まります。例えば、カジュアルなファミリーレストランであれば、温かみのある色合いや広々とした席が適しています。一方で、高級レストランであれば、落ち着いた色の使用や、プライバシーを重視した席の配置が求められます。コンセプトに基づいて、色使い、照明、家具選びを慎重に行うことが、内装デザイン成功のカギとなります。

効果的な動線やレイアウトも検討する

内装デザインで見落としがちなのが、動線とレイアウトの効果性です。顧客がストレスなく動けるように、また従業員が効率良く働けるように、店舗のレイアウトを計画することが重要です。具体的には、入口から席、トイレ、キッチンへのアクセスをスムーズにすることが必要です。

効果的な動線を設計することで、顧客の満足度を向上させるだけでなく、従業員の働きやすさも保証します。キッチンとフロアの距離が近すぎると、顧客にとって騒がしく感じられる可能性がありますし、逆に遠すぎると、サービスの速度が遅くなる可能性があります。このような細かな点にも気を配り、全体のバランスを考えることが、失敗しない内装デザインのためには不可欠です。

印象を左右する照明を工夫する

照明は飲食店の内装において、ただ明るさを確保する以上の役割を果たします。照明は空間の雰囲気を大きく左右し、顧客の体験に直接影響を与える要素です。照明を工夫することで、お店のコンセプトやメニューを際立たせ、顧客にとって忘れがたい印象を残すことができます。

例えば、落ち着いた雰囲気のレストランでは、間接照明を活用して、柔らかく暖かみのある光を提供することが効果的です。逆に、カジュアルで活気のあるバーやカフェでは、明るく清潔感のある直接照明が空間を引き締め、元気な印象を与えます。照明の色温度や明るさ、位置にも注意を払い、空間全体のバランスを考慮しながら計画することが重要です。

また、特定のエリアやディスプレイを強調したい場合は、スポットライトを利用するという方法もあります。照明一つで顧客の視線をコントロールし、お店の見せたいポイントに自然と目を向けさせることができます。

色彩効果や統一感を意識した配色にする

内装の配色は、顧客の心理に大きな影響を与えます。色彩効果を理解し、意図的に配色を選ぶことで、顧客の気持ちをポジティブにし、食欲を刺激することができます。例えば、赤や黄色はエネルギッシュで活動的な気分を促し、食欲を増進させると言われています。これらの色はファーストフード店やカジュアルなダイニングに適しています。

一方で、青や緑は落ち着きを与え、リラックスした空間を作り出します。これらの色はカフェや高級レストランに適していると考えられます。重要なのは、色彩が店舗のコンセプトと調和していることです。色の選択によって、店舗のイメージやブランドを強化し、統一感のある内装を目指すことが重要です。

工事を依頼する業者を見極める

内装工事の成功は、適切な業者の選定から始まります。信頼できる業者を選ぶことは、計画通りに、予算内で、高品質な内装を実現するために不可欠です。業者選定の際には、過去の実績やポートフォリオを確認し、特に自店の業態に関連する経験が豊富な業者を優先すると良いでしょう。

また、見積もりの透明性やコミュニケーションの取りやすさも重要なポイントです。予算やデザインの意向を正確に伝え、理解してもらえるかを確認しましょう。さらに、アフターサービスや保証期間も確認しておくことで、将来的なトラブルや不安を軽減できます。適切な業者選びによって、スムーズで安心な内装工事を実現することができます。

おしゃれな飲食店内装デザインの施工事例

飲食店の内装デザインは、訪れる顧客にとっての第一印象を決定づける重要な要素です。ここでは、魅力的な内装デザインの施工事例を通じて、成功した飲食店の空間演出のポイントを探ります。これらの事例は、統一感と高級感を演出するデザインから、清潔感のある開放的な内装まで、多岐にわたります。

高級感のある内装

高級レストランやバーでは、統一感のある色使いや素材選びによって、上品で落ち着いた雰囲気を醸し出すことが求められます。例えば、ダークウッドの家具や革張りの椅子を使用し、間接照明で柔らかな光を加えることで、高級感あふれる空間を演出。細部にまでこだわったインテリアは、顧客にとって忘れがたい体験を提供します。

ユニークでスタイリッシュな内装

カジュアルダイニングやカフェでは、ユニークなデザインコンセプトで差別化を図ることが効果的です。明るい色彩の壁や現代的なアート作品を展示することで、若々しく活気のある空間を創り出し、SNS映えするスポットとしても人気を集めることができます。スタイリッシュでありながらも居心地の良いデザインは、幅広い世代の顧客を引きつけます。

大正ロマンを感じるノスタルジックな内装

和食店やカフェで時々見られる大正ロマンを感じさせる内装は、ノスタルジックでありながらも新鮮な体験を顧客に提供します。古木やアンティークな装飾品を用いることで、歴史を感じさせる落ち着いた空間を作り出し、料理だけでなく、店内の雰囲気も楽しんでもらうことを目指します。

エネルギッシュでスポーティー・クールな内装

スポーツバーやモダンなバーでは、クールでスポーティーな内装が顧客の好奇心を刺激します。鮮やかな色使いやネオンサイン、モダンアートなどを取り入れることで、ダイナミックでエネルギッシュな雰囲気を演出。若者を中心に、活動的な夜を楽しみたい人々を魅了します。

清潔感のある安心感のある内装

カフェやファーストフード店では、清潔感と開放感のある内装が顧客に安心感を提供します。白やライトカラーを基調とし、自然光を多用することで、明るく清潔な印象を与えることができます。また、広々とした空間設計によって、快適に過ごせる環境を整えることが、リピーター獲得の鍵となります。これらの施工事例からわかるように、飲食店の内装デザインには、その店舗の個性を反映し、顧客にとって魅力的な空間を提供するための無限の可能性があります。

飲食店オーナーが内装業者を選ぶときのポイント

飲食店の開業やリニューアルにあたり、内装業者の選定は成功を左右する重要なステップです。適切な業者を選ぶことで、理想の店舗デザインを実現し、コストや時間の無駄遣いを避けることができます。ここでは、飲食店オーナーが内装業者を選ぶ際に考慮すべき主要なポイントを紹介します。

開店したいテイストが得意分野かどうか

まず確認すべきは、業者が自店の希望するテイストやスタイルを得意としているかです。内装業者にはそれぞれ得意とするデザインスタイルやテーマがあります。たとえば、モダンなカフェの内装を得意とする業者が、伝統的な日本料理店の内装を手掛けるのは、必ずしも最適ではありません。業者の過去の施工例を確認し、自店のコンセプトに合致する実績が豊富にあるかをチェックすることが重要です。

対応できる作業内容がマッチしているか

内装工事には、デザインの提案から実際の施工、最終的な仕上げに至るまで、さまざまな作業が含まれます。そのため、業者が提供するサービス範囲が自店の必要とする作業内容とマッチしているかを検討することが不可欠です。例えば、特定の素材や技術を使ったカスタマイズが必要な場合、それを実現できる技術力や経験を持つ業者を選ぶ必要があります。また、デザインのみならず、設備の導入や特殊な照明設計も求められることがあるため、一貫して対応可能な業者かどうかを確認しましょう。

現役の職人さんとの連携力があるか

内装工事の質は、現場で作業を行う職人さんの技術力によって大きく左右されます。そのため、内装業者が優秀な職人との強固な連携関係を持っているかが、重要な判断材料となります。実際に手掛けた施工例や職人さんの技術力に関する評判、業者がどのように職人さんと連携しているかなど、具体的な情報を収集することが望ましいです。優秀な職人さんとの連携によって、細部にわたる高品質な仕上がりと、工事中のトラブルを未然に防ぐことが可能になります。

これらのポイントを押さえることで、飲食店オーナーは理想の店舗空間を実現するための最適な内装業者を選ぶことができます。業者選定は慎重に行い、自店にとって最良のパートナーを見つけ出しましょう。

提案力や柔軟性の高さ

内装業者を選ぶ際、提案力や柔軟性の高さは非常に重要なポイントです。業者が顧客のニーズを理解し、それに応じた創造的かつ実現可能な提案をしてくれるかどうかは、プロジェクトの成功に直結します。提案力の高い業者は、ただ顧客の要望を形にするだけでなく、より良い解決策や改善策を提案してくれます。

また、予期せぬ問題が発生した際に、柔軟に対応し、最適な解決策を見つけ出せる能力も重要です。このような柔軟性は、工事の遅れを最小限に抑え、予算内でプロジェクトを完成させる上で不可欠です。業者の過去のプロジェクトや顧客からのフィードバックを確認することで、その提案力や柔軟性をある程度把握することができます。

アフターサービスの内容

完成後のアフターサービスは、内装工事の品質を長期間維持するために不可欠です。保証期間の長さや、緊急時の対応力など、業者がどのようなアフターサービスを提供しているかは、事前に確認しておくべき重要なポイントです。特に、小さな不具合が生じた際に迅速かつ無償で対応してくれるかどうかは、将来的なメンテナンスコストに大きく影響します。

優れたアフターサービスを提供する業者は、完成後も安心して店舗運営を続けられるため、業者選びの際にはアフターサポートの充実度を重視しましょう。

見積もりの比較検討

内装工事の見積もりは、プロジェクトの総費用を把握し、予算計画を立てる上で不可欠です。複数の業者から見積もりを取り、内容を細かく比較検討することが重要です。見積もりの比較では、単に総額だけでなく、工事の範囲、使用材料、工期などの詳細を確認し、透明性の高い業者を選ぶことが求められます。

また、安さだけでなく、コストパフォーマンスや提供されるサービスの質も考慮することが重要です。適正な価格で高品質なサービスを提供する業者を見極めるためには、詳細な見積もりの比較検討が不可欠です。

テナント借りるときの状況(スケルトンor居抜き)

テナントを借りる際の物件状況、特にスケルトン状態か居抜き状態かは、内装工事の規模や予算に大きく影響します。スケルトンの場合は、内装に関する自由度が高く、理想の店舗デザインを実現しやすい反面、工事のコストが高くなる傾向にあります。一方、居抜き物件では、以前のテナントの内装を活用できるため、初期投資を抑えることが可能ですが、デザインの自由度には限りがあります。

物件選びと内装業者選びは密接に関連しており、物件の状態に応じた専門知識を持つ業者を選ぶことが望ましいです。スケルトン物件に強い業者、居抜き物件のリノベーションを得意とする業者など、物件の特性を最大限に活かせる業者を選定しましょう。

飲食店内装デザイン・工事の費用

飲食店の内装デザインと工事にかかる費用は、店舗の大きさ、デザインの複雑さ、選択する材料の質によって大きく異なります。ここでは、内装工事に関する費用の相場と、その内訳について詳しく解説します。適切な予算計画を立てるためにも、これらの情報を把握しておくことが重要です。

費用の相場

飲食店の内装工事の費用相場は、一般的にスケルトン状態からの内装では坪あたり30万円から50万円程度、居抜き物件での改装では坪あたり15万円から30万円程度が目安とされています。これはあくまで基本的な内装工事における概算であり、特殊なデザインや高級な材料を使用する場合は、これらの費用がさらに上乗せされることになります。

費用の内訳

内装工事の費用を構成する主な要素は、以下の通りです。

  • デザイン費:専門家によるデザイン提案や図面作成の費用。
  • 材料費:床材や壁材、照明器具など、内装に使用するすべての材料の購入費。
  • 施工費:職人や工事業者に支払う労務費。
  • 設備費:厨房機器や空調設備など、運営に必要な設備の購入および設置費用。
  • その他費用:申請手数料や、予期せぬ追加工事に関する費用など。

これらの費用を総合的に検討し、全体の予算内で最適な内装計画を立てることが、成功への第一歩と言えるでしょう。

まとめ:売り上げにつながる飲食店の内装デザインにしよう!

飲食店の成功は、単に美味しい料理を提供することだけではなく、顧客が快適に過ごせる魅力的な空間を作り出すことにも左右されます。内装デザインはその重要な要素であり、顧客の記憶に残るような独自性と快適性を兼ね備えた空間を目指すべきです。適切な業者選定と予算管理を行い、目指すべき店舗コンセプトを実現するための最適な内装計画を立てましょう。

内装工事にかかる費用を正確に把握し、効果的に投資することで、売り上げ増加に直結する内装デザインを実現することが可能です。最終的には、内装デザインが店舗のブランドイメージを高め、リピーターを増やし、新規顧客を引き寄せる大きな力となるでしょう。

この記事を書いた人

青島 雅人

大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。

大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。

BACK