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飲食店内装
2024.09.03
和風店舗内装デザインの極意|日本の美を引き出す魅力的な空間作りのポイント
皆さん、店舗の内装デザインで「和モダン」という言葉を聞いたことはありませんか?
これは日本の伝統美と現代のスタイリッシュさを融合させた、まさに時代を超えて愛されるデザインスタイルです。
例えば、日本食レストランや和風カフェを想像してみてください。
暖かみのある木材や畳が生み出す落ち着いた雰囲気と、シンプルかつ洗練された現代デザインが融合することで、特別な体験を提供する空間が生まれます。
本日は、和モダンの魅力を最大限に引き出す店舗内装のデザインポイントをご紹介します。
具体的な素材選びや色使い、照明の工夫など、実践に役立つヒントが満載です。
このプレゼンを通じて、和モダンが持つ可能性と、その効果的な活用法を一緒に探っていきましょう。
さあ、伝統とモダンの世界に飛び込み、唯一無二の空間作りのコツを学びましょう!
和モダンの魅力とは?伝統と現代が融合したデザインの特徴
和モダンは、日本の伝統的な美しさと現代的なデザインの洗練が絶妙に調和したスタイルです。
その独自の魅力は、伝統的な要素を取り入れながらも、現代人にとって馴染みやすい空間を作り出す点にあります。
ここでは、和モダンが持つ魅力と、その内装デザインを構成する要素について詳しく解説していきます。
和モダンデザインが生み出す独自の美しさ
和モダンは、日本の伝統的な要素と現代的なデザインが融合した独特の美しさを持つスタイルです。
そのデザインは、自然素材の温かみや伝統的な形状を活かしつつ、シンプルで洗練された現代の美意識を取り入れることで、唯一無二の空間を生み出します。
この融合によって、居心地の良さとモダンなスタイリッシュさを同時に提供できる点が魅力です。
日本伝統の素材と現代デザインの絶妙なバランス
和モダンの内装では、木材や和紙といった日本伝統の素材を基調に、ガラスや金属などの現代的な素材を組み合わせます。
例えば、畳や障子に黒やグレーを基調としたシックなデザインを加えることで、モダンさが際立ちます。
また、直線的でシンプルな家具と自然の木目を活かした素材を融合させることで、温もりを感じさせる洗練された空間が実現します。
こうしたデザインのバランスこそが、和モダンの最大の特徴と言えるでしょう。
シンプルでありながら温かみのある空間作り
和モダンはそのシンプルさが美しさを際立たせます。
無駄をそぎ落としたデザインに、木材や布などの自然素材がもつ温かみを加えることで、居心地の良い空間が生まれます。
たとえば、間接照明を使い、柔らかい光が木目や和紙を照らすことで、視覚的にも心地よい空間が作られます。
訪れる人に安らぎと落ち着きを提供する、そんな空間作りが和モダンの特徴です。
幅広い業態に対応する柔軟性と高い汎用性
和モダンは飲食店やカフェだけでなく、美容サロンや物販店などさまざまな業種で取り入れられています。
その理由は、和の要素とモダンの要素のバランスを自由に調整できる柔軟性にあります。
たとえば、高級感を求める店舗では和風の家具を中心に据え、若者向けのカジュアルな店舗では現代的なデザインを強調するなど、ターゲット層に応じた空間作りが可能です。
和モダンの内装に欠かせない素材とアイテム
和モダンな内装を成功させるには、適切な素材とアイテムの選定が重要です。
木材や竹、和紙といった伝統的な日本の素材を活用することで、空間全体に温かみと調和を生み出します。
さらに、和風家具や雑貨をアクセントとして取り入れることで、和の美しさと現代的なデザインの融合を効果的に演出できます。
木材や自然素材で作る温もりのある空間
和モダンの内装には、木材や自然素材が欠かせません。
例えば、無垢材の床や梁、竹を使った装飾は、空間に独特の温もりを与えます。
また、珪藻土や漆喰を使用した壁面は、自然の風合いを感じさせつつ、空間全体を引き締めます。
これらの素材は経年変化を楽しむこともでき、使い込むほどに味わいが増す点でも人気です。
木材や自然素材の活用は、和モダンの温かみを表現するうえで欠かせない要素です。
和風家具と雑貨で伝統の美を引き立てる
和モダンの魅力を最大限に引き出すためには、和風の家具や雑貨を効果的に取り入れることが重要です。
例えば、水屋箪笥や掛け軸、生け花などの伝統的なアイテムは、空間に和のエッセンスを加える役割を果たします。
また、これらのアイテムを現代的なインテリアと組み合わせることで、唯一無二の空間デザインが生まれます。
例えば、和紙を使用した照明器具や、竹素材を使ったアートパネルなども人気の高いアイテムです。
和モダンな店舗内装のデザインポイント
和モダンな店舗内装を成功させるには、素材やレイアウト、色使い、装飾アイテムまで、細部へのこだわりが必要です。
ここでは、完璧な内装デザインを作るためのポイントを具体的に解説します。
完璧な内装デザインを作るための基本
和モダンな内装の完成度を高めるには、レイアウトの工夫と空間のバランスが不可欠です。
座敷席とカウンター席の配置を工夫することで、異なるターゲット層に対応した柔軟な空間を作ることができます。
また、ただの和室に終わらないモダンなアレンジを施すことで、伝統と現代の魅力を調和させた独特の空間が生まれます。
座敷席とカウンター席の絶妙な配置
和モダンの空間では、座敷席とカウンター席の配置がデザインの要です。
たとえば、座敷席には畳や掘りごたつを取り入れて、伝統的な和の要素を強調する一方、カウンター席では木材を使った直線的なデザインや間接照明でモダンな印象をプラスします。
この配置のポイントは、利用者のターゲット層を明確にすることです。
カウンター席は若い世代や一人客に、座敷席は家族連れや年配の方に適した空間を作ることで、幅広いニーズに応えられます。
ただの和室にならない工夫とは?
和モダンの魅力を引き出すためには、伝統的な和室のイメージに現代的な工夫を加える必要があります。
例えば、畳をモノトーンの市松模様で配置したり、障子の和紙部分をガラスに変えたりすることで、モダンなアクセントを加えられます。
また、シンプルな木材の柱や梁を黒やダークグレーに塗装することで、スタイリッシュな印象をプラスできます。
こうした工夫により、伝統的でありながら新鮮さを感じさせる空間を実現します。
和インテリアと和雑貨を取り入れた魅力的な空間作り
和モダン空間の魅力を引き出すためには、和インテリアと雑貨の選び方が鍵となります。
掛け軸や生け花などの伝統的な装飾品は、空間に和の趣を加える重要なアイテムです。
さらに、日本伝統の家具を適切に配置することで、深い味わいと統一感を持った空間を作り上げることができます。
掛け軸や生け花を活かした空間演出
掛け軸や生け花は、和モダン空間に欠かせないアイテムです。
掛け軸には伝統的な日本画だけでなく、抽象的なモダンアートを取り入れることで、和と洋が調和したデザインが生まれます。
また、生け花を使用する場合は、和風の花器や竹の花入れを活用することで、空間全体に統一感が生まれます。
これらのアイテムは、空間に季節感や趣を加える重要な役割を果たします。
日本伝統の家具で作る深い味わいのある空間
和モダンの内装では、水屋箪笥や低い座卓など、日本伝統の家具が重要な役割を果たします。
例えば、黒漆塗りの家具や竹素材のスツールは、現代的なインテリアとも相性が良く、独自の味わいを生み出します。
さらに、家具の配置に工夫を凝らすことで、空間全体が引き締まり、洗練された印象を与えられます。
こうした家具を取り入れることで、和モダンの深みが一層際立ちます。
色使いのポイント
和モダンな内装において、色使いは空間全体の印象を左右する重要な要素です。
アースカラーを基調とした配色で落ち着きを生み出しながら、インパクトのあるカラーをポイントで加えることで、視覚的なアクセントと洗練された雰囲気を演出することが可能です。
色の組み合わせを工夫することで、より魅力的な和モダン空間を実現できます。
アースカラーを基調とした落ち着きのある配色
和モダンの空間では、アースカラーを基調にすることで、落ち着きのある雰囲気を作り出します。
例えば、ベージュやグレー、ブラウンを基調とした配色は、木材や自然素材とも調和しやすく、穏やかな空間を演出します。
また、白をベースにすることで、空間全体が明るく清潔感のある印象に仕上がります。
これらの色をベースに、他の要素とのバランスを整えることが重要です。
インパクトカラーで空間にアクセントを加える
空間にアクセントを加えるためには、朱色や藍色、金色といったインパクトのあるカラーをポイントで使用します。
例えば、壁面の一部や装飾アイテムにこれらの色を取り入れることで、全体のデザインが引き締まります。
ただし、派手になりすぎないように配慮することが大切です。
アースカラーの中に控えめに差し色を加えることで、和モダンならではの上品さを保ちながら個性を演出できます。
照明デザインで和モダンな店舗の魅力を引き出す
店舗内装において、照明は単なる明るさを確保するための設備ではありません。
和モダンな店舗では、照明が空間全体の雰囲気を大きく左右する重要な要素となります。
ここでは、和モダンの魅力を最大限に引き出す照明デザインのポイントを解説します。
店舗照明が作り出す空間の雰囲気
和モダンな店舗では、照明が単に明るさを確保するだけでなく、空間全体の雰囲気や印象を大きく左右します。
温かみのある光や素材の質感を引き立てる照明デザインは、訪れる人々に心地よさを提供します。
温かみのある照明を選んでリラックスできる空間を演出
和モダンの店舗では、温かみのある照明を選ぶことで、訪れる人にリラックスした時間を提供できます。
例えば、和紙や竹でできたランプシェードは、光を柔らかく拡散させ、落ち着いた雰囲気を演出します。
また、電球色のLED照明を使用することで、空間全体が暖かみを持ち、心地よい空間を作り出します。
このような照明は、特に日本食レストランや和風カフェなど、リラックスが求められる場所に最適です。
和モダンに最適な照明の選び方
和モダンの照明を選ぶ際は、素材やデザインに注目しましょう。
例えば、和紙を使用したスタンドライトや木製のペンダントライトは、和モダンのテーマにぴったりです。
さらに、現代的な要素を取り入れるなら、金属フレームを持つ照明や、モノトーンのデザインが効果的です。
これらを空間全体のテーマや色調に合わせて配置することで、和モダンの魅力を引き立てます。
照明を活用したムード作りのテクニック
照明は、単に空間を照らすだけでなく、ムードを作り出す強力なツールでもあります。
その配置や使い方を工夫することで、和モダンな店舗の魅力をさらに引き出すことができます。
間接照明で作る落ち着いた雰囲気
間接照明は、和モダン空間の落ち着きを際立たせるテクニックです。
天井や壁面に埋め込んだ間接照明を使うことで、光が直接目に入らず、柔らかな陰影が空間に広がります。
例えば、木目の壁に沿って設置された間接照明は、素材感を引き立てるだけでなく、穏やかな雰囲気を醸し出します。
和モダンの内装において、このような照明は欠かせない存在です。
ペンダントライトやダウンライトでアクセントを加える
空間に個性を持たせるためには、ペンダントライトやダウンライトを効果的に活用しましょう。
例えば、テーブル上には和紙を使用したペンダントライトを配置し、空間の中心にアクセントを加えます。
また、スポットライトのようなダウンライトを絵画や掛け軸に向けて配置することで、特定のポイントを強調し、視線を集める演出も可能です。
こうした照明の配置は、空間全体に動きを生み出し、より魅力的な店舗デザインを実現します。
和モダンな店舗内装の費用と予算の立て方
和モダンな内装は、美しさと機能性を兼ね備えたデザインですが、費用や予算の計画が成功の鍵となります。
ここでは、内装費用の相場やコストを抑えながら和モダンを実現するためのポイントを解説します。
和モダンな店舗内装の費用と予算の立て方
和モダンな店舗内装を計画する際には、費用や予算の管理が成功のカギを握ります。
ここでは、内装費用の相場やコストを抑えるための具体的な方法を詳しく解説します。
和モダンな内装費用の相場
和モダンな内装を実現するには、どの程度の費用が必要かを把握することが重要です。
内装費用は、スケルトン物件なのか居抜き物件なのか、使用する素材やデザインのこだわり度合いによって大きく変動します。
相場を事前に知っておくことで、予算計画がよりスムーズに進むでしょう。
価格帯を知って予算設定を効率的に
和モダンな店舗内装の費用は、店舗の規模や仕様によって異なりますが、一般的には以下の価格帯が参考になります。
- スケルトン物件からの改装:坪単価30万~50万円程度
- 居抜き物件の改装:坪単価10万~20万円程度
例えば、20坪の店舗をスケルトン状態から内装する場合、600万円~1,000万円程度が目安です。
事前に相場を把握しておくことで、現実的な予算設定が可能になります。
コストパフォーマンスを高めるための工夫
費用対効果を高めるには、素材選びや施工の工夫が重要です。
例えば、壁や床に自然素材風のクロスやシートを使うことで、低コストで和モダンの雰囲気を再現できます。
また、地元の職人に依頼することで、品質を保ちながら輸送コストや手間を削減できます。
細部へのこだわりを見直しつつ、コストパフォーマンスを最大化することがポイントです。
節約しながら和モダンデザインを実現する方法
費用を抑えつつも、和モダンの美しさを損なわない方法を検討することが大切です。
節約を意識しながらも、必要な部分には投資するバランス感覚が求められます。
居抜き物件や中古家具を利用してコスト削減
費用を抑えるために、居抜き物件や中古家具を活用するのは効果的です。
居抜き物件では、既存の内装を活かすことで解体費用や新規施工費を削減できます。
また、中古の和風家具や装飾品を選ぶことで、雰囲気を損なうことなく費用を抑えることができます。
リサイクルショップやオンラインマーケットを活用して、コストを意識した選択を心がけましょう。
リースや長期的な投資を活かした賢い選択
高価なアイテムや設備については、リースを検討するのも一つの方法です。
例えば、照明や什器をリースで導入すれば、初期投資を抑えながら最新のデザインを取り入れることができます。
さらに、耐久性の高い素材を選ぶことは、長期的なコスト削減につながります。
例えば、木材や漆喰などの素材は、メンテナンスを加えることで長く使用できるため、結果としてランニングコストを抑えることが可能です。
まとめ
和モダンな内装は、伝統的な和の美しさと現代的な洗練を融合させた魅力的な空間を生み出します。
デザインのポイントを押さえ、適切な素材や色使い、照明を組み合わせることで、訪れる人に心地よい体験を提供することができます。
また、費用面でも工夫を凝らすことで、コストを抑えながら魅力的な店舗を実現することが可能です。
居抜き物件の活用やリースの導入など、さまざまな選択肢を検討し、自分の目指す空間を具体化してみてください。
和モダンな内装は、単なるデザインの枠を超え、店舗の個性と価値を高める大きな武器となります。
ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、唯一無二の和モダン空間を実現してください。
この記事を書いた人
青島 雅人
大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。
大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。