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店舗デザイン

2025.01.02

飲食店のインテリアデザインの秘訣!業者選びからコツまで解説

飲食店の内装デザインは、店舗経営の成功を左右する重要な要素です。どれだけ料理が美味しくても、内装の雰囲気が不快であれば、お客様は再び足を運んでくれないかもしれません。一方で、魅力的な内装は「また行きたい!」と思わせるだけでなく、SNSなどを通じて新たな顧客を引き寄せるきっかけにもなります。

しかし、飲食店の内装デザインを成功させるには、明確なコンセプト作りや適切な業者選び、そして費用管理など、多くのポイントをしっかり押さえる必要があります。これらを的確に実行することで、店舗の魅力を引き出し、多くのお客様に選ばれるお店を作ることができます。

本記事では、飲食店内装デザインの重要性や、失敗しないためのコツ、さらには施工案について詳しく解説します。これから新しい店舗の開業を検討している方や、既存店舗のリニューアルを考えている方にとって、具体的で役立つ情報をお届けします。ぜひ最後までお読みいただき、理想の店舗作りを成功させるヒントを見つけてください!

飲食店の内装デザインが成功を左右する理由

和モダンな店舗内装

飲食店の成功を語る上で欠かせないのが内装デザインです。なぜなら、料理の美味しさだけでなく、店内の雰囲気や居心地の良さが、お客様の心を掴む大きな要素となるからです。特に、競争が激しい飲食業界では、他店との差別化が欠かせません。その中で、内装デザインは「来店したい」「また行きたい」と思わせる決定打となります。本章では、集客力の向上、顧客満足度の向上、そして店舗のブランドイメージ形成という3つの観点から、内装デザインの重要性を解説します。

集客力の向上に繋がるデザイン

飲食店が成功するためには、お客様に「まずは行ってみよう」と思わせることが重要です。そして、内装デザインはその第一印象を決定づけます。特に、目を引くおしゃれなデザインや雰囲気が、SNS映えする店舗として話題になり、新規顧客の流入を促します。

例えば、インスタグラムに写真を投稿したくなるようなカフェや、独特の雰囲気を持つレストランは、自然と口コミが広がりやすいですよね。そのためには、入口や店内のフォトスポットを意識したレイアウトや、照明、家具の選定が欠かせません。

つまり、内装デザインは集客のための「無言のセールスマン」です。特に、若年層やSNSを活用する顧客層をターゲットにする場合、インパクトのあるデザインが必須です。

顧客満足度を高めるデザイン要素

次に考えるべきは、内装デザインが顧客満足度に与える影響です。飲食店において、美味しい料理と快適な空間はセットで提供されるべきものです。例えば、座り心地の良い椅子や、適切な照明、清潔感のあるインテリアは、それだけでお客様にリラックスした時間を提供します。

さらに、内装デザインが動線や機能性にも配慮していれば、お客様がストレスを感じることなく店舗を利用できます。狭すぎる通路や、席から遠いトイレなど、顧客体験を損なう要素があると、せっかくの料理の味も評価が下がってしまうことがあります。

「美味しい料理+快適な空間」=最高の顧客満足度。このシンプルな公式を実現するために、内装デザインは欠かせない要素なのです。

店舗のブランドイメージを形作るデザイン

最後に注目すべきは、内装デザインが店舗のブランドイメージを決定づける点です。店舗の内装は、ただの「空間」ではありません。お客様にブランドの価値やコンセプトを体感してもらう「ステージ」です。

例えば、高級感を演出する内装は、単に料理の価格帯を高めるだけでなく、お客様に「特別な時間を過ごした」という印象を与えます。一方、カジュアルでアットホームなデザインは、リピートしやすい親しみやすさを提供します。

内装デザインがブランディングと一致していれば、お客様の記憶に強く残ります。そして、その印象が口コミやリピーターの増加に繋がります。つまり、内装デザインは「ブランドそのものを可視化するツール」とも言えます。

飲食店内装デザインのコツとポイント

店舗設計のコンセプトを練るデザイナー

飲食店の内装デザインは、ただ見栄えを良くするためだけではありません。集客力、顧客満足度、そしてリピート率を高めるための重要な要素です。それでは、成功する内装デザインを実現するための具体的なポイントを見ていきましょう!

コンセプトを明確にする

まず、内装デザインの出発点となるのがコンセプトの明確化です。飲食店のコンセプトは、単なる雰囲気作りではなく、お店のテーマや方向性そのものを形にするもの。例えば、カジュアルでアットホームな空間を目指すのか、それとも高級感漂う洗練された空間を提供したいのか。この基本が曖昧では、内装デザインに一貫性が生まれません。

特にお客様は、最初の一歩を踏み入れた瞬間から「このお店の空気感が好き!」と感じることで、料理を楽しむ前から満足感を得られるのです。具体的には、ターゲット層や提供する料理に合わせて、家具の素材や色、装飾品を選びましょう。お店の個性が一目で伝わるデザインが、集客力アップのカギです。

店舗動線の設計で効率を高める

次に注目したいのが店舗動線です。動線設計は、お客様とスタッフの快適な動きを支える土台となります。これが上手く設計されていないと、店内が混雑してしまったり、スタッフが効率よくサービスを提供できなかったりと、トラブルの原因になります。

例えば、入口から席への移動がスムーズであることや、トイレやレジが直感的に分かりやすい場所に配置されていること。さらに、キッチンから各テーブルへの動線が短いと、料理提供のスピードが上がります。結果的に、お客様の満足度も自然と向上するのです。

動線は店舗の心臓部とも言える重要なポイント。動線の設計を考慮した内装デザインは、お店全体の運営をスムーズにする大きな要因です。

照明で店舗の雰囲気を演出する

飲食店の印象を決定づける大切な要素が照明です。照明の選び方ひとつで、店舗の雰囲気やお客様の感じ方が大きく変わります。カジュアルな雰囲気を目指す場合、明るく暖かい光が適しています。一方、洗練された高級感を演出したいなら、暗めで落ち着いた照明が効果的です。

映える照明の配置

照明の配置は、見た目の印象を大きく左右します。例えば、店舗の入口付近に華やかな照明を設置すると、通行人の目を引きやすくなります。また、テーブル上にはペンダントライトを使うと、料理がより美味しそうに見える効果があります。

さらに、壁や天井に間接照明を取り入れることで、店舗全体に奥行きや広がりを感じさせることができます。照明の配置次第で、空間の印象を劇的に変えることができるのです

照明の色や強さを調整する

照明の色や強さも、内装デザインにおいて重要なポイントです。例えば、暖色系の照明はリラックス効果を与え、お客様に居心地の良さを提供します。一方、青白い光は清潔感を感じさせ、ヘルシーな料理を提供するカフェやサラダ専門店に最適です。

さらに、昼間と夜間で照明の明るさを調整できる機能を取り入れると、時間帯に合わせた最適な空間を演出できます。柔軟な照明設計が、多様なシーンに対応できる店舗作りを実現します

色彩の使い方で印象を操作する

最後に、店舗の印象を大きく左右するのが色彩設計です。色には心理的な効果があり、食欲を刺激する暖色系の赤やオレンジ、リラックス効果をもたらす青や緑など、用途に合わせて選ぶことで店舗の印象を操作できます。

例えば、ファミリーレストランでは暖色系の配色が適しており、活気のある雰囲気を演出します。一方、高級フレンチやバーではモノトーンを基調にした配色が、洗練された印象を与えます。

さらに、色を3色以内に抑えることで、店舗全体に統一感を持たせることが可能です。これにより、お客様に視覚的な疲労を感じさせず、心地よい時間を過ごしてもらえるようになります。

おしゃれな飲食店内装の施工案

小規模店舗のデザインに役立つアイデアを示すカフェ内装写真

飲食店の内装は、料理の美味しさだけでなく、お店の個性やブランドイメージを直接的に表現する重要な要素です。特におしゃれで魅力的な内装は、訪れたお客様の記憶に残り、SNSや口コミを通じて新たな集客へと繋がります。ここでは、高級感、スタイリッシュさ、ノスタルジー、開放感といったテーマに基づいた施工案をご紹介します。それぞれのデザインがどのようにして店舗の魅力を高めているのか、ぜひ参考にしてください。

高級感のある統一感のある内装案

高級感を演出する内装では、素材選びと配色が重要な役割を果たします。例えば、無垢材の家具や大理石のテーブルを使った統一感のあるデザインは、訪れたお客様に特別感を与えます。また、ゴールドやダークブラウンといった深みのあるカラーを取り入れることで、高級感を一層引き立てることができます。

このような内装は、高価格帯のメニューを提供するレストランやバーに最適です。お客様は、ただ食事を楽しむだけでなく、贅沢で洗練された空間でのひとときを体験します。「この空間でしか味わえない時間」を提供することがリピート率を高めるポイントです

差別化を図るスタイリッシュな内装案

競争が激しい飲食業界において、他店舗との差別化を図るために必要なのが、スタイリッシュな内装です。モノトーンを基調にしたシンプルなデザインに、スチールやガラスといった無機質な素材をアクセントとして取り入れることで、現代的で都会的な印象を与えることができます。

例えば、ミニマリズムを追求した内装では、壁や天井の装飾を抑えつつ、カウンターや家具に遊び心のあるデザインを取り入れるのがポイントです。さらに、店舗の外観と内装をリンクさせることで、お客様に**「洗練された一貫性」を感じてもらうことが可能です**。

レトロな雰囲気を作るノスタルジックな内装案

ノスタルジックな内装は、懐かしさと新しさを融合させることで、幅広い層のお客様に愛される空間を作ります。例えば、アンティーク家具やヴィンテージ調の照明を取り入れることで、昔ながらの温かみのある雰囲気を演出できます。また、レンガや古材を使用した内装は、カジュアルながらもどこか特別感を感じさせます。

こうした内装は、カフェや居酒屋など、長居してもらいたい店舗に最適です。お客様は、リラックスしながら食事や会話を楽しむことができるため、「時間を忘れる空間」として記憶に残ります

開放感と清潔感を感じさせる内装案

開放感と清潔感は、特に幅広いターゲット層を想定した飲食店にとって欠かせない要素です。白やベージュを基調とした明るい配色に、大きな窓から自然光を取り入れることで、店内を広く感じさせることができます。さらに、シンプルな家具と清潔感のある床材を使用することで、お客様に安心感を提供できます。

こうした内装は、ファミリーレストランや健康志向のカフェに最適です。また、観葉植物やナチュラルな素材を取り入れることで、「心地よさ」を演出し、リラックスした空間を提供することが可能です

内装業者の選び方と注意点

施工業者と相談している場面の写真

飲食店の内装デザインを成功させるためには、適切な業者選びが欠かせません。ただ美しいデザインを作るだけでなく、コンセプトを理解し、予算やスケジュールを守れる業者と出会うことが、理想の店舗を実現する第一歩です。ここでは、内装業者を選ぶ際のポイントと注意点を詳しく解説します。これを押さえれば、業者選びに失敗するリスクをグッと減らせます!

業者の得意分野や実績を確認する

内装業者には、それぞれ得意分野やこれまでの実績があります。例えば、カフェやレストランの内装を多く手掛けてきた業者は、その業態に特化したノウハウを持っています。一方、住宅リフォームが得意な業者では、飲食店特有の動線や設備に関する知識が不足している可能性があります。

公式ウェブサイトや口コミサイトを活用し、過去の施工事例をしっかり確認しましょう。「自分の店舗のイメージに近い事例があるか」を基準に選ぶと、イメージのズレを防ぎやすくなります。さらに、直接業者に問い合わせて、写真や具体的なプランを見せてもらうことも効果的です。

提案力や柔軟性の重要性

理想の店舗を実現するためには、業者がどれだけ提案力を持っているか、そして柔軟に対応できるかが重要です。単にこちらの要望を形にするだけでなく、予算やスペースの制限を考慮しながら、プロならではの視点でアイデアを提供してくれる業者を選びましょう。

例えば、「ここはコストを抑えつつ、こうすると高級感が出ます」といったアドバイスができる業者は信頼できます。提案内容が的確であれば、完成後に「想像以上!」と思える店舗に仕上がるはずです。さらに、変更点が出た場合にどれだけ迅速に対応してくれるかも確認ポイントです。柔軟性のある業者は、施工中のストレスを大幅に減らしてくれます

アフターサービスが充実している業者を選ぶ

内装工事が完了したらそれで終わり、ではありません。実際に店舗を運営してみると、予期せぬトラブルやメンテナンスの必要性が出てくることがあります。そのときに、迅速に対応してくれるアフターサービスがある業者を選ぶことが大切です。

例えば、照明の不具合や床材の補修といったトラブルにどの程度対応してくれるのか、事前に確認しましょう。アフターサポートの内容が明確であれば、「いざというときの安心感」を得ることができます。特に、保証期間がどれくらいあるかや、無償での対応範囲をチェックすることをおすすめします。

見積もりの比較と検討

内装業者を選ぶ際には、必ず複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。見積もりを比較することで、相場感をつかみ、不当に高額な請求を避けることができます。ただし、単に価格だけで判断するのは危険です。見積もり内容の詳細を確認し、何が含まれていて、何がオプション扱いなのかを明確にしましょう。

また、「安いから」と言って安易に選ぶのではなく、施工の質や業者の対応力も重視してください。コストパフォーマンスを考慮し、総合的に判断することが成功へのカギです

飲食店内装デザイン・工事の費用

店舗設計にかかる費用の内訳を示す円グラフ

飲食店の内装デザインや工事には、多くの要素が絡みますが、費用を正しく把握し、適切に管理することで理想の店舗を現実のものにできます。ここでは、内装デザイン工事の相場と、費用内訳を理解して予算をしっかり管理するためのポイントを解説します。

内装デザイン工事の相場

内装工事費用の相場は、物件の状態や業態、使用する素材によって大きく変動します。特に、スケルトン物件か居抜き物件かによって費用の幅が異なります。

  • スケルトン物件: 坪単価30万円~50万円が一般的です。10坪程度の店舗では300万~500万円ほどを見込んでおきましょう。
  • 居抜き物件: 坪単価15万円~30万円程度です。設備が整っている分、初期費用を抑えられます。10坪の店舗なら150万~300万円が目安となります。

これに加えて、使用する素材や設備のグレード、デザインの複雑さによっても費用が増減します。「どこにこだわり、どこを抑えるか」を明確にすることが、コスト管理のポイントです

費用内訳を理解して予算を管理する

内装工事費用を把握するためには、その内訳を理解することが欠かせません。以下は、一般的な内訳の例です。

項目費用割合目安金額(10坪)
デザイン費用10%~15%50万~75万円
施工管理費10%~15%50万~75万円
内装工事費30%~50%150万~250万円
設備工事費25%~40%125万~200万円
  • デザイン費用: 内装デザインの企画や図面作成にかかる費用。
  • 施工管理費: 工事全体のスケジュールや品質管理を行うための費用。
  • 内装工事費: 壁、床、天井などの工事にかかる費用。
  • 設備工事費: 厨房機器、空調設備、配管など、店舗運営に必要な設備の費用。

これらを把握することで、全体の予算を適切に配分できます。「理想の内装にどこまで投資できるか」を明確にして、優先順位を決めることが大切です

まとめ:成功する飲食店内装デザインのために押さえるべきポイント

飲食店の内装デザインは、単なる見た目の良さを超えた価値を提供するものです。おしゃれな内装は集客力を高め、顧客満足度を向上させる大きな要素となります。

成功する内装デザインのために、以下のポイントを押さえましょう:

  1. 明確なコンセプトを設定して、店舗の魅力を最大化する。
  2. 動線設計やレイアウトで効率的な空間を作り上げる。
  3. 照明や色彩を活用して、独自の雰囲気を演出する。
  4. 信頼できる内装業者を選び、施工後のアフターサポートも確認する。
  5. 予算を理解し管理することで、計画通りの内装を実現する。

これらを実践すれば、理想の店舗を作り上げることが可能です。ぜひ本記事を参考に、唯一無二の空間をデザインしてください!

この記事を書いた人

青島 雅人

大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。

大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。

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