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飲食店

2024.03.07

カフェ内装デザインで集客アップ!コンセプトからコストまで

魅力的なカフェを作り上げるためには、内装デザインが重要な鍵を握っています。お客様が思わず足を踏み入れたくなるような空間を演出することは、集客力の向上につながります。本記事では、コンセプトの設定から具体的な空間演出、さらにはコスト対策まで、成功するカフェ内装デザインのポイントを徹底解説します。これからカフェを開業しようと考えている方も、既存店舗のリニューアルを検討中の方も、ぜひ最後までお読みください。

異なるコンセプトを持つカフェ内装の比較—モダンとナチュラルのデザイン例

カフェの内装デザインがおしゃれに感じるワケ

カフェに足を踏み入れた瞬間、おしゃれな空間に心を奪われた経験はありませんか?

心地よい音楽、洗練されたインテリア、そして居心地の良い雰囲気

これらはすべて、計算された内装デザインの結果です。

では、なぜカフェの内装デザインがおしゃれに感じるのでしょうか?

その理由は、明確なコンセプト設定細部へのこだわりにあります。

以下では、その秘密に迫り、成功するカフェ内装デザインのポイントを解説します。

さまざまなターゲット層(若い女性、ビジネスマン、家族連れなど)に合わせたカフェの内装例。

カフェ内装デザインはコンセプト設定から!

内装デザインを考える際、最も重要なのはコンセプトの設定です。

コンセプトがしっかりしていないと、デザイン全体に一貫性がなくなり、お客様に伝わりにくい空間になってしまいます。

ここでは、コンセプト設定のための2つの重要なステップを紹介します。

ターゲット層の明確化

まず初めに、ターゲット層を明確にすることが必要です。

誰に向けたカフェなのかを具体的に考えることで、デザインやサービスの方向性が定まります。

例えば、若い女性をターゲットにする場合、明るくて可愛らしい内装やインスタ映えするデコレーションが効果的です。

一方で、ビジネスパーソンを対象とするなら、落ち着いた色調や静かな雰囲気が求められます。

ターゲット層を絞り込むことで、顧客満足度の高い空間を作り出すことができます。

地域特性の分析

次に、カフェを開業する地域の特性を分析しましょう。

地域の文化や歴史、周辺環境を理解することで、差別化されたコンセプトを生み出すことが可能です。

例えば、観光地であれば地元の素材を活かした内装やメニューが喜ばれます。

また、学生街ではリーズナブルで居心地の良い空間が求められるでしょう。

地域特性を踏まえたデザインは、地元に根付いた愛されるカフェへの第一歩です。

効果的なレイアウトと照明が施されたカフェ内装—空間構成の5つのポイント

空間構成は5つのポイントからできている。

魅力的なカフェの内装は、5つの重要なポイントで構成されています。

これらのポイントを押さえることで、おしゃれで機能的な空間を実現できます。

以下では、それぞれのポイントについて詳しく説明します。

レイアウトと動線計画

レイアウトと動線計画は、カフェの使い勝手を左右する重要な要素です。

お客様がスムーズに移動できる動線を確保しつつ、スタッフの作業効率も考慮します。

例えば、入口からカウンター、席への導線が明確だと、初めて訪れたお客様でも迷わず行動できます。

また、テーブルや椅子の配置は、プライバシー開放感のバランスを取ることが大切です。

動線計画がしっかりしていると、居心地の良い空間が生まれます。

照明による空間演出

照明は空間の雰囲気を大きく左右します。

適切な明るさと色温度を設定することで、リラックスできる空間活気のある雰囲気を演出できます。

例えば、暖色系の照明は温かみを感じさせ、ゆったりとした時間を提供します。

一方、白色系の照明は清潔感モダンな印象を与えます。

また、間接照明やスポットライトを用いて、アクセントとなる部分を強調することも効果的です。

照明計画を工夫することで、魅力的な空間演出が可能になります。

カラーコーディネート

色彩は人の心理に大きな影響を与えます。

カラーコーディネートを工夫することで、カフェ全体の印象をコントロールできます。

例えば、ナチュラルな色合いを基調とすると、落ち着いた雰囲気を演出できます。

鮮やかな色をアクセントに使うと、ポップで楽しい空間になります。

色の組み合わせによって、ブランドイメージを強調することも可能です。

適切なカラーコーディネートは、お客様の心に残る空間を作り出します。

素材の選定と組み合わせ

内装に使用する素材は、空間の質感や雰囲気を決定づけます。

木材、金属、ガラス、布地など、さまざまな素材をバランスよく組み合わせることで、独特の世界観を表現できます。

例えば、木材を多用すると温かみ自然な雰囲気を演出できます。

金属やガラスを取り入れると、スタイリッシュでモダンな印象になります。

素材選びでは、耐久性メンテナンス性も考慮し、長く愛されるカフェを目指しましょう。

装飾アイテムの活用

最後に、装飾アイテムを上手に活用することで、空間に個性魅力を加えられます。

アート作品や観葉植物、クッション、照明器具など、小物一つ一つが空間の雰囲気を左右します。

例えば、壁に地元アーティストの作品を飾ると、地域とのつながりを感じさせます。

季節ごとの装飾を取り入れると、お客様に新鮮な印象を与えられます。

ただし、過度な装飾はごちゃごちゃした印象になりかねないので、適度なバランスが重要です。

装飾アイテムを効果的に使うことで、唯一無二の空間を作り出しましょう。

使い勝手の良い機能性と快適性を両立させるには?

カフェの内装デザインでは、機能性快適性の両立が重要です。

お客様が心地よく過ごせる空間でありながら、スタッフが効率的に働ける環境を作ることが求められます。

ここでは、スペースを最大限に活用し、使い勝手の良いカフェを実現するためのポイントを詳しく解説します。

スペースを有効活用するためのテクニック

限られたスペースで最大の効果を発揮するためには、空間設計の工夫が欠かせません。

カウンターや座席の配置を最適化することで、お客様の満足度スタッフの作業効率を高めることができます。

カウンター設計のコツ

カウンターはカフェの顔とも言える重要な要素です。

お客様とのコミュニケーションを円滑にし、サービスの質を向上させるための設計が必要です。

以下に、カウンター設計のポイントをまとめます。

  • 高さと幅の最適化:カウンターの高さは、立ち仕事のスタッフが無理なく作業できるように、一般的に90cmから110cmが適切です。お客様が座る場合は、高さ70cmから80cmが目安となります。
  • 素材選び:耐久性とメンテナンス性を考慮し、傷がつきにくい素材を選びましょう。また、デザイン性も重要で、カフェのコンセプトに合った素材を選定します。
  • 収納スペースの確保:カウンター下に収納スペースを設けることで、作業効率が上がり、店内をすっきりと保つことができます。

座席配置の工夫

座席の配置は、お客様の快適さと店内の雰囲気を左右します。

適切な配置で、居心地の良い空間を作り出しましょう。

  • プライバシーの確保:テーブル間の距離を最低でも60cm以上確保し、お客様同士の視線が合わないように配置します。
  • 多様な席種の用意:カウンター席、テーブル席、ソファ席など、さまざまな席を用意することで、異なるニーズに応えられます。
  • 動線の確保:スタッフやお客様がスムーズに移動できるよう、通路幅は90cmから120cmを目安に設計します。

快適なカフェ作りのための設備・機器配置計画

快適なカフェを実現するためには、設備や機器の配置も重要です。

スタッフの動きやすさと、お客様へのサービスの質を高めるための効果的な配置計画を考えましょう。

移動しやすい厨房動線

厨房の動線は、スタッフの作業効率とサービススピードに直結します。

以下のポイントを押さえて、効率的な厨房設計を目指しましょう。

  • ゾーニングの明確化:調理、洗い場、ストレージなどのエリアを明確に分けることで、作業の無駄を省けます。
  • 一筆書きの動線:調理から提供までの流れを一方向に設計することで、スタッフ同士の衝突を防ぎます。
  • 機器の配置:冷蔵庫やオーブンなどの機器は、使用頻度や作業順に合わせて配置し、無駄な動きを減らします。

掃除がしやすいは大事

清潔な環境を維持するためには、掃除のしやすさを考慮した設計が必要です。

お客様に快適な空間を提供し、衛生面での信頼を得るためにも、以下の点に注意しましょう。

  • 素材の選択
    床や壁には、汚れが付きにくく、拭き取りやすい素材を使用します。例えば、タイルやビニール系の床材はメンテナンスが容易です。
  • 隙間や段差の最小化
    家具や設備の設置時に、ホコリが溜まりやすい隙間つまずきやすい段差を極力減らします。
  • 掃除用具の収納場所
    スタッフがすぐに掃除できるよう、掃除用具をアクセスしやすい場所に収納します。

実例で学ぶ!魅力的なカフェデザインアプローチ

カフェの内装デザインを考える際、実際の事例から学ぶことは非常に効果的です。

さまざまなコンセプトやスタイルを持つカフェを参考にすることで、自分の理想とする空間を具体化できます。

ここでは、3つの異なるコンセプトに基づいたデザイン事例と、他店との差別化ポイントについて解説します。

コンセプト別デザイン事例

それぞれのコンセプトに合ったデザインは、お客様に独自の体験を提供します。

以下の事例を参考に、自分のカフェに取り入れられるアイデアを探してみましょう。

自然素材のカフェのイメージ

ナチュラル&リラックス空間

自然素材を活かした内装は、温かみとリラックス感を与えます。

例えば、木材や石材を使用したテーブルやカウンター、観葉植物を多用したグリーンインテリアが特徴です。

このような空間は、癒しを求めるお客様に人気があり、長時間の滞在やリピート訪問を促進します。

さらに、窓からの自然光を活かすことで、より一層の開放感を演出できます。

モダンのイメージ

モダン&スタイリッシュ

洗練されたデザインクールな色調が特徴のモダンなカフェは、都会的な雰囲気を醸し出します。

金属やガラス、革製品などの素材を使用し、直線的なラインミニマルな装飾で統一感を持たせます。

このスタイルは、ビジネスパーソンデジタル世代に好まれ、仕事や打ち合わせの場として利用されることが多いです。

照明もポイントで、間接照明スポットライトを効果的に配置して、シャープな印象を与えます。

和モダンのイメージ

和モダンの融合

伝統的な和の要素現代的なデザインを組み合わせた和モダンは、独特の魅力があります。

畳や障子、和紙などの素材を取り入れつつ、シンプルで洗練されたスタイルに仕上げます。

このスタイルは、国内外の観光客にも人気で、日本文化を体験できる場として高い評価を得ています。

また、和の色彩である藍色や朱色をアクセントに使うことで、より一層の個性を演出できます。

差別化のポイント

多くのカフェが存在する中で、他店との差別化は成功の鍵となります。

独自性を打ち出し、お客様にここだけの体験を提供する方法を考えてみましょう。

独自性の演出方法

自店のコンセプトやストーリーを明確にし、それを内装デザインに反映させることが重要です。

例えば、地元の素材を使った家具や装飾品を取り入れることで、地域とのつながりを強調できます。

また、特定のテーマ(例えば、本、音楽、アート)を持たせることで、共感を呼ぶコミュニティを形成できます。

スタッフの制服やメニューのデザインも、コンセプトに合わせて統一することで、ブランドイメージを強化できます。

SNS映えする仕掛け

現代のカフェにおいて、SNSでの拡散は集客に大きな影響を与えます。

お客様が思わず写真を撮りたくなるような、フォトジェニックなポイントを設けましょう。

具体的には、ユニークな壁画映えるドリンクメニュー限定のシーズンデコレーションなどが効果的です。

ハッシュタグを提示したり、SNS投稿での特典を設けることで、自発的な宣伝効果を期待できます。

また、店内の照明や色合いを調整して、写真映えする環境を整えることも重要です。

デザインとコストを両立させるための予算計画とコツ

カフェの内装デザインを考える際、デザイン性とコストのバランスを取ることは大きな課題です。

素晴らしいアイデアがあっても、予算オーバーでは実現できません。

ここでは、予算計画の立て方とコストを抑えるためのテクニックをご紹介します。

適切な予算管理で、理想のカフェを実現しましょう。

項目別コストの内訳を出してみる

予算計画を立てる際、まずは項目別にコストを明確化することが重要です。

内訳を把握することで、どの部分に費用がかかるのかを理解し、適切な予算配分が可能になります。

設計・デザイン費

設計・デザイン費は、プロのデザイナーや建築士に依頼する際の費用です。

この費用には、コンセプト作成図面作成素材選定などが含まれます。

プロに依頼することで、クオリティの高い内装を実現できますが、費用は高めになりがちです。

以下のポイントを考慮しましょう。

  • 見積もりの比較:複数のデザイナーから見積もりを取り、内容と費用を比較します。
  • 実績の確認:過去の作品や評判をチェックして、信頼できるプロを選びます。
  • 部分的な依頼:全体ではなく、特定の部分のみを依頼することで費用を抑えられます。

工事費用の見積もり

工事費用は、実際に内装工事を行う際の費用です。

この中には、材料費人件費設備費などが含まれます。

適切な見積もりを得るために、以下の点に注意しましょう。

  • 詳細な見積もり依頼:項目ごとに詳細な見積もりを出してもらい、不明瞭な点をなくす
  • 複数業者の比較:最低でも3社から見積もりを取り、費用とサービス内容を比較検討します。
  • 追加費用の確認:後から発生する可能性のある追加費用についても事前に確認します。

費用対策のテクニック

予算内で理想のカフェを実現するためには、費用対策が不可欠です。

ここでは、コストを抑えつつデザイン性を高めるためのテクニックをご紹介します。

優先順位の付け方

全てにこだわりたい気持ちはわかりますが、予算には限りがあります。

重要度に応じて優先順位を付けることで、効果的な予算配分が可能になります。

  • 必須項目の明確化:絶対に必要な要素(例:厨房設備、安全対策)をリストアップします。
  • 差別化ポイントの強調:コンセプトに直結する部分には、予算を多めに割り当てる
  • 削減可能な部分の検討:装飾や高級素材など、妥協できる部分を見極めます。

材料選びの知恵

素材の選定は、デザイン性コストに大きく影響します。

賢く材料を選ぶことで、費用を抑えつつ理想の内装を実現できます。

  • 代替素材の検討:高価な素材の代わりに、見た目が似ていて安価な素材を探します。例えば、天然木の代わりに木目調の合板を使用するなど。
  • 大量購入の活用:よく使う材料はまとめて購入することで、単価を下げられます。
  • 中古品やリサイクル素材の利用:アンティーク家具やリサイクル素材を活用すると、独特の風合いが出せてコストも抑えられます。
おしゃれなカフェ内装のイメージ

まとめ

カフェの内装デザインは、コンセプト設定から細部の素材選びまで、多くの要素が関わります。

おしゃれで機能的な空間を作るためには、ターゲット層の明確化空間構成の5つのポイント、そして予算計画が重要です。

デザイン性とコストを両立させるためには、優先順位を付けて賢く予算配分を行い、費用対策のテクニックを活用しましょう。

本記事を参考に、あなただけの魅力的なカフェを実現してください。

お客様にとっても、スタッフにとっても居心地の良い空間を作り上げることが、成功への第一歩です。

この記事を書いた人

青島 雅人

大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。

大学卒業してすぐ金型の図面作成の業務を経験後、住宅業界で6年(営業と現場監督)、店舗設計業界で8年経験し、100現場以上担当してきた一級建築施工管理技士 & 建築士。これまで細かい図面作成はもちろんのこと、現場管理をする上での職人さんへのコミュニケーションは欠かさず、しっかりと現場を管理してきており、様々な会社様が協力関係にある。また、これまでの経験から、住宅だけでなく、飲食店やサロンなど店舗の建築を任されることが多い。お店づくりや建築にあたっての不安やお悩みはご相談はお任せください。

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